「食と免疫」について、日本は遅れをとっているだけでなく、ビタミンDについてもどちらかといえば国はネガティブな態度を示している。
そうした中で機能性表示食品として「免疫」の届出が受理されたことは注目すべきこと、と武田氏。
プラズマ乳酸菌、「免疫」の機能性表示が受理
今回の届け出の内容は「健康な人の免疫機能の維持をサポート」であり、機能性関与成分は「プラズマ乳酸菌」(キリンビバレッジ株式会社)。
プラズマ乳酸菌は「健康な人の免疫機能をサポートする乳酸菌」で、免疫の司令塔である「プラズマサイイトイド樹状細胞」にちなんで名付けられている。
プラズマ乳酸菌はプラズマサイトイド樹状細胞を活性化し、活性化された細胞の指示命令により免疫細胞全体が活性化され、外敵に対する防衛システムが機能する」というもの。
商品開発、「サスティナビリティ」がトレンドに
これまで「免疫」について効果測定することは難しく、機能性表示は難しいと考えられてきた。
しかし、今回のように免疫系を特定し、科学的評価に使える指標を特定することができれば、今後も「免疫」を訴える機能性表示食品を誕生させる事は可能であろう、と武田氏。
COVID-19とは関係なく毎年New Nutrition Business社が発表している「食の10キートレンド」の中でも4つのメガトレンドとして「サスティナビリティ」「スナック化」「天然の素材」「細分化」がピックアップされている。
これから商品を開発する上で「サスティナビリティ」を無視するわけにはいかないだろう。
世界から見て日本は遅れをとっている
またキートレンドとして「プラントベース」にも注目すべき。多くの人が植物由来の食品、特に植物由来のタンパク質を美味しく摂取したいと思っている。
またそれをスナック形式などより便利な形で摂取することにも積極的だ。しかし肉が悪い、嫌われるということではなく、ほとんどの人は肉を避けずに植物由来の食品を増やそうとしている。
そのため、代替肉よりも植物とブレンドした新しい肉製品の需要が期待できるのではないか、と武田氏。
また、高齢化やストレス社会は世界の問題であり、脳の健康に貢献する「ブレインフード」に対する注目も高まっている。
現時点で免疫やサスティナビリティをキーワードにした健康食品開発や消費者ニーズは、どちらかと言うと世界から見て日本は遅れをとっている。
しかし、世界のトレンドを意識しながら新たなウエルネスフードの開発に力を入れることが望ましいのではないか、と武田氏はまとめた。
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