新型コロナウイルスについても、ビタミンD低値の患者の方が、重症化リスクが高いことや予後不良が生じやすいことが報告されている。
さらにビタミンDが欠乏している場合、感染リスクが1.77倍になることも米国シカゴ大学のコホート研究により報告されている。
日本人はビタミンDの摂取基準量が米国の半分以下であり、特に高齢者や若い女性にビタミンDの欠乏状態が懸念されるため、注意が必要である。
ビタミンCやエキナセアに有用性
ビタミンCについては、免疫の維持に必須の栄養素で風邪の予防や呼吸器感染症の罹病期間を短縮させたり、呼吸機能の改善などのエビデンスが多くある。
新型コロナウイルスについても、重症者にビタミンC欠乏傾向が見られ、米国では重症患者にビタミンC治療を行いその有用性が確認されているケースもある。
また米国でコロナ対策として、ビタミンC、ビタミンD以外の人気のサプリメントとして「エキナセア」がある。エキナセアはインフルエンザ対策や風邪対策に冬季の間などの継続摂取で利用されているサプリメントで、現在も非常によく売れている。
「腸肺相関」、プロバイオティクスの役割
プロバイオティクスについては、最新の知見で「脳腸相関」だけでなく「腸肺相関」があると考えられており、乳酸菌がウイルス性呼吸気感染症リスクや重症化リスクを半減させるという報告も上がってきている。
またCOVIT-19患者でも消化器官症状(下痢や嘔吐)が出るディスバイオーシス患者は、腸内のラクトバチルスとビフィズス菌が減少している傾向にある。
このようなことから、機能性食品・サプリメントとして現在COVIT-19の感染リスク低減・重症化予防の効果が期待できるのはビタミンCが1000〜2000mg(日)、ビタミンDが25〜50μg、ミネラルでは亜鉛、オメガ3系脂肪酸が1〜4g(日)、乳酸菌やビフィズス菌の積極的な摂取、そしてエキナセアが良いのではないか、とした。
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