光岡氏は、健康長寿を全うするには、まず食生活が基本であり、各人の体質・健康状態に合わせて何を、どれだけ、どのように摂ったらよいかを知った上で、機能性食品を適正に選び、利用することが大切である、と強調しました。
「健康診断義務化時代の未病のがん対策とは」福生吉裕氏((財)博慈会老人病研究所所長・医学博士)
福生吉裕氏は、がんの未病対策について講演。
2008年4月から実施される健康診断の義務化に伴い、これは代表的な未病であるメタボリックシンドロームにターゲットを絞った感があり、逆にC型肝炎や大腸検査が手薄になり、がんの早期発見が見逃されるのではないかと懸念。未病のがんの対策について解説しました。
丸山ワクチンの成分であるアラビノマンナン(アラビノース+マンノース)は、結核菌から抽出した多糖類であり、これはアラビノキシラン(アラビノース+キシロース)同様に免疫活性が強いことを強調。
一方、がんが自覚症状が出るまで成長するには、通常細胞内レベルでの異常が生じてから10年から20年はかかり、この時期にがんを発見し抑制することが重要で、自覚症状が出る移転がんでは手遅れのケースが多いとしました。
未病のがん対策として、遺伝子に障害を与える、ウイルス、カビ、たばこ、発がん物質を含んだ食物等のイニシエーションと、その傷口を広げる、たばこ、食塩、脂肪酸、フリーラディカル、変性酸化物質、最終糖化産物(AGE)等のプロモーションといった日常生活で頻繁に接触しているものからいかに身を守るかが大切であると強調しました。
「免疫力向上における機能性食品の評価―25年にわたる私の研究の評価」マンドゥ・ゴーナム氏(UCLA/Drew医科大学教授・理学博士)
マンドゥ・ゴーナム氏は、免疫力向上に関与する機能性食品および評価について講演。
加齢による免疫不全の結果は、感染症、がん、及び自己免疫病の増加として現われ、免疫不全は明らかに多因子問題であり、上記の疾患には免疫力の喪失が大きく関与しているという現実から、25年間にわたり様々な生活反応修飾物質(BRM)の免疫増強能を検討し、明らかになった作用機序を披露しました。
研究の結果、いくつかのBRMが免疫賦活作用を示すことが判明したが、それらは毒性や作用持続時間が異なっていたため、研究の対象を毒性のない機能性食品に変更。
結果、米ぬかアラビノキシラン誘導体について次のような評価が得られた。@ヒトのNK活性を1〜2週間で増強させ、反応性の低下は見られなかった、AT細胞とB細胞の増殖を高め、IFN―γの産生を増大、Bがん細胞のアポトーシスを誘導、以上のことから、ゴーナム氏は、毒性を示さず長期的に免疫増強作用を及ぼす理想的なBRMが、加齢プロセスの逆行や減速のためにぜひとも必要である、と結論付けました。
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