また女性の場合60代の罹患率が高い傾向があり、これは加齢や閉経によるエストロゲン減少が大きく影響していると考えられている。
特に男女ともに肥満とNAFLDは密接に関係することもわかっている。
日本人の場合、男性は40代、50代は30%超、女性の場合40代以降の女性の19%、特に60代の28%が肥満者とされるため、この世代は肥満による生活習慣病、さらにNAFLDにも気をつけなければいけない。
アルティリックスを用いた臨床試験については、NAFLDとその病状の高いリスクを持ったメタボリックシンドローム患者(非医薬品摂取患者)男女100名に1日1錠(150mg)、6ヶ月間アルテリックスとプラセボを摂取してもらうランダム二重盲検法試験を行い、脂肪肝の指数、その他BMIやコレステロールなどの変化を測定した。
アルティリックス摂取群においてプラセボと比較して脂肪肝指数の減少が確認できただけでなく、NAFLD予備軍に置いて最も脂肪肝指数を減少させることができた。
そのため、アルティリックス150mg/日の摂取を、医薬品ではなくサプリメントとして予防的に摂取することが最適ではないかという知見が得られた。
他項目においても、AST、ALT、総コレステロール、中性脂肪、LDLコレステロールなど、さまざまな項目において数値の改善が見られた。
イタリア産ベルガモット抽出エキス
もう一つ、ベルガヴィット(BREGAVIT)という製品についても紹介。こちらはイタリア産のベルガモット果汁から抽出した植物エキスで、フラボノイド類が25〜30%含有されている。
推奨量は1日550〜600mgで、LDLコレステロールの低減効果が期待される。水溶性粉末のため、健康食品(ハードカプセル、ソフトカプセル、打錠など)、機能性飲料に展開することができる。
コレステロールは単体で血中を巡ることはなく、リポタンパクに包まれた状態で血中を移動するが、LD Lコレステロールはリボタンパク中のコレステロール割合が高い物質で、過剰になると動脈効果などのリスクになることが知られている。
日本では「脂質異常症」の患者が増加している。脂質異常症とはLDLコレステロールが140mg/dl以上、HDLコレステロールが40mg/dl未満、中性脂肪が150mg/dl以上のいずれかに当てはまる人のこと。
男性では63万9000人以上、女性では156万50000人以上が脂質異常患者だと2017年に厚労省によって報告されている。
心臓血管疾患リスクに関する知見
ベルガヴィットを用いた臨床試験では心臓血管疾患リスクに関する知見が得られた。脂質異常症の男性42名、女性38名(年齢は55歳±13歳、LDLコレステロール値が160〜190mg/dl)を対象に、1日600mgのベルガヴィットを6ヶ月摂取してもらった。
LDL値についての減少だけでなく、動脈硬化の特に危険分子とされるLDL4、LDL5をそれぞれ53%、67%低減させ、LDLの組成内容を改善していることが確認された。
現在ベルガヴィット40というより高濃度の製品による臨床試験が予定されており、摂取量が300mg/日で設計されている。
アーティチョーク由来成分もベルガモット由来成分も、正しい食生活や規則正しい生活習慣、適度な運動習慣に加えた生活習慣病対策に役立つ成分ではないかとまとめた。
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