一般的な植物油は長鎖脂肪酸といって炭素数が18個以上である。さらに飽和脂肪酸は二重結合がなく、不飽和脂肪酸は二重結合があるという特徴をしている。
しかしMCTオイルは中鎖脂肪酸で炭素数が8〜12個と少なく、二重結合のない飽和脂肪酸であるため、摂取した時の体内での吸収経路が全く異なる。
消化吸収と代謝が他の脂質に比べてスムーズ
長鎖脂肪酸の場合、リンパ管や静脈を通って、筋肉や肝臓に運ばれ貯蔵された後、必要に応じてエネルギーとして分解される。
中鎖脂肪酸のMCTは、摂取すると肝臓を通じ門脈を経て直接肝臓に運ばれすぐにエネルギーとして分解される。
消化吸収と代謝が他の脂質に比べてスムーズで効率が良いことから、元々MCTのような中鎖脂肪酸は医療現場で使用されていた。
例えば、低体重赤ちゃんの幼児用粉ミルク、腎臓病患者のカロリー補給食、その他疾病の術後の栄養剤としてMCTは非常に馴染みの高い栄養素である。
このように消化吸収、そして代謝がスムーズであることが、「体脂肪やウエストサイズを減らす」メカニズムの鍵となる。
筋肉量が効率的に増加
他にもMCTの新しい健康機能として、高齢者がMCTオイルを摂取した状態でリハビリすると、有意に筋肉量が増え筋力が拡大するという結果が得られた。
MCTオイルを摂取することで脂肪が効率よく燃焼し、筋肉量が効率的に増加すため、MCTオイルは高齢者のリハビリと非常に相性が良い。
また、アルツハイマーへの効果も期待されている。米国での研究で、MCT摂取グループには記憶力の低下が抑制されることが報告されている。
これはMCTを摂取すると体内でケトン体回路が活性することが関係しているのではないか、とさらなる研究が進められている。
MCTオイルは赤ちゃんから高齢者まですべてのライフステージに応じた健康機能を有している。
しかも無味無臭のためご飯に混ぜて炊いても、味噌汁に入れても料理の邪魔をすることもなく楽しめるのも最大のメリットである。
まさにスーパーエナジー、機能性オイルといえるが認知度の拡大はこれからなので、店頭などで見かけたらぜひ手に取って試してほしいと話した。
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