グローバルにおける機能性食品の開発トレンド〜CJジャパンオンラインセミナー

2021年11月19日(金)、web配信にて「グローバルにおける機能性食品の開発トレンドと革新的なサービスと商品CJジャパンオンラインセミナー」が開催された。この中から、田中良介氏(Innova Market Insights 日本カントリーマネージャー)の講演「グローバルにおける機能性食品の最新トレンド」を報告する。


「良質で高い栄養価」求めるトレンド

イノーバマーケットインサイツは食品トレンド分析のグローバルリーダーとして25年間、世界最大の食のデータベースを提供している。

コロナを経験している今、どの国でも「栄養」や「機能性」への期待やニーズはかつてないほどに高まっている、と田中氏。

同社が手がけた世界10各国調査によれば平均71%の人が「栄養面や体の機能面でプラスになる製品を選ぶ」ことを「重要」また「非常に重要」と回答している。

さらにコロナの経験により食事に求める重要事項として「ダイエット」は30%のダウントレンドだが、「良質で高い栄養価」は40%と増加傾向にある。つまりこれまで以上に人々は食により心身を健康に維持することを求めるようになっているという。

「免疫」「プロバイオティクス」の訴求商品が注目

ここ数年、健康食品市場で売上を大きく伸ばしているカテゴリーに「スポーツニュートリション」「機能性ドリンク」「乳製品の代替品」がある。

いずれのカテゴリーでも「免疫」や「プロバイオティクス」を訴求する商品の割合が増えており、免疫は機能性の中でも特に注目されている。

他にも「脳の健康(睡眠や認知症対策、ストレス対策)」「プロテイン(筋肉や免疫)」「(免疫含む)腸内環境」といったキーワード商品が増加傾向にある。

特にタンパク質については過去12ヶ月中国において「タンパク質の摂取量を増やした」と回答している人が39%増加と同社の調査で報告されている。

タンパク質については「植物性」や「女性向け」もトレンドだが、「高タンパクベーカリー」という市場が台頭しつつある。

ちなみにベーカリーに限らず、タンパク質の一成分である「BCAA」を表示した商品は2016年から2020年の4年間で26%も増加している。

「メンタルヘルス」のニーズに応える商品が増加

さらに消費者は免疫を維持強化するために必要なこととして「十分な睡眠をとること」のほかに「栄養価が高い食品を選ぶこと」や「腸内環境を整えること」が必要と理解している。

免疫を高めるためにビタミン・ミネラルを過不足なく補うことや、プロバイオティクスを補うことも重要だとわかっている。

さらに免疫を高めるためにサプリメントが重要と考えるのは「ミレニアル世代(26〜35歳)」と「ジェネレーションX世代」で、この2つの世代は団塊世代より積極的に栄養素を補う意識がある。

消費者はかつてのように「痩せたい」「綺麗になりたい」よりも「幸福感を感じたい」「ストレスを減らしたい」「睡眠を充足させたい」といったことを求める傾向が強くなっている。

このように消費者の意識変化が健康食品においてもイノベーションを促進させ「メンタルヘルス」のニーズに応える商品が増えていることなどにも注目して欲しい、と田中氏。



「セルツァー」市場、この5年で12%増加

日本では「微アル市場」が認知を広げているが、世界では「セルツァー」市場がこの5年で12%増加している。

アルコール離れが顕著なミレニアム世代がメインターゲットで、「甘くない(糖質を抑えて)」「趣味などの時間に邪魔しない」「適度にアルコールが入った」「炭酸水感覚」「機能性もある」というのが理想のセルツァー。

セルツァーに現時点で明確な定義はないが、概ね「アルコール入り炭酸水」という理解で、今後日本でも市場を拡大していくだろう、と田中氏。

このセルツァー市場のニーズからも分かるのが、より多くの消費者が「自分にあった商品を買いたい」とこれまで以上に強く意識しているということではないか。

このニーズとは「自分にとって必要な栄養かどうか」「自分のライフスタイルにマッチしているかどうか」「自分の好み(信条)にマッチしているかどうか」などで、遺伝子などのパーソル情報の分析や診断に対するニーズも今後さらに浸透していくだろう、と田中氏。

よりパーソナルであることは大切だが、世代ごとに大まかなニーズを確認しておくと良いという。

「ユニセックス」が人気トレンドに

ブーマー世代(56歳以上)以上は「健康的なエイジング」「減塩・減糖・低脂肪」「記憶力」など、ジェネレーションX世代(36〜55歳」は「免疫力の維持向上」「睡眠」「メンタルヘルス」を求める傾向がある。

ミレニアル世代(26〜35歳)は「エナジー」「スナッキング(間食)」「サステナブル」、Z世代(18〜25歳)は「見た目」「パフォーマンス」「新しい味や食感」、とそれぞれの求めるものや傾向がある。

また、食品においても「女性向け」「男性向け」だけでなく「ユニセックス」が人気で、キッチンや洗面所に置いておいても違和感のないものがパッケージのトレンドになるのではないか、と田中氏。

「自然」「最先端技術」の両立にヒットの可能性

また「自然」や「ナチュラル」であることと同じくらい「最先端技術」にも注目が集まっていて、この両極端な存在が両立しているものはヒットの可能性が高い。

よりパーソナルな商品を開発するために必要なことは他にも「製品の細分化・ラインナップの強化」「消費者ライフスタイルの調査」「遺伝子やバイオマーカーとの連携」「デジタルデバイスの活用」などもある。

スマホを活用したパーソナルプロダクトのサブスク商品などはニーズがどんどん高くなるだろう、とまとめた。



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