このようにたんぱく質強化食品もプラントベースフードも一般食になりつつあることで新規市場として拡大することが予測される。
ただ、原料素材を大豆一択にせず、さまざまなプラントベース由来のたんぱく質が活用されることで差別化や付加価値をつけることが可能になるのではないかという。
大豆以外のプラントベースたんぱく質を開発
こうした背景がある中、オルガノフードテック社では大豆以外のプラントベースたんぱく質として「エンドウマメ」「ソラマメ」「リョクトウ」「ヒヨコマメ」由来の素材を独自開発しているという。
「エンドウマメたんぱく」はたんぱく質が78%含まれており、1993年から国内ではじめて販売を開始した実績を持つ。
「ソラマメたんぱく」はたんぱくが84%とさらに高含有で、海外では肉や魚、乳代替としても使用がメジャーになりつつある。
さらに「リョクトウたんぱく」はたんぱく質含有75%、青臭さが少なく、海外では卵の代替に使用されていて、風味重視の素材に欠かせない原料になっている。
そして「ヒヨコマメたんぱく質」はたんぱく質含有63%、2021年にトレンド予測上位にランキングし、海外でもすでに人気が高い新しいたんぱく質素素材だという。
これからの時代に求められる食品
これら4つのプラントベースタンパク質は、大豆たんぱく質と比較しても渋みが弱く癖が少ないのが大きな特徴だ。
また大豆たんぱく質の一部を他の植物性たんぱく質に置き換えることでこれまでのプラントベース食品の風味をさらに良質に改善することも可能だという。
プラントベースプロテイン(植物性たんぱく質)は世界的に注目され国内でも需要が高まっていることは間違いない。
現在主要な原料素材となっている大豆など特定作物に集中をすることはSDGsの観点からも望ましい。
複数の植物性たんぱく質原料を組み合わせることはプラントベース食品の品質改善だけでなく地産地消などにも貢献できる。
また植物性たんぱく質を製造する際に多くの廃棄食物繊維が出てくるが、これをアップサイクルして「植物性たんぱく質」+「食物繊維」の組み合わせを考えることもこれからの時代に求められる食品のあり方なのではないかと提案した。
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