ボタンボウフウとは、セリ科の多年草で「長命草」とも呼ばれ、1株食べると1日長生きするともいわれている。
現地では伝統医薬として風邪や咳止めに利用されている。喜界島の海岸沿いにはこのボタンボウフウが自生しており、過酷な環境に耐え抜いて生きる生命力の強い植物として知られる。
沖縄など他の場所にもボタンボウフウは自生しているが、喜界島のものはクロロゲン酸が約2倍も含有されているという。
すでに、現地では伝統的に薬草のように使われており、抗酸化、大腸がん抑制、抗肥満、動脈硬化抑制、血管拡張、血小板凝集抑制、下肢むくみ改善などへの有用性が確認されているという。
機能性表示食品として受理
最新の研究では、食前の血糖値は正常でも食後の血糖値が急激に上昇する血糖値スパイクに対してボタンボウフウが有用であることが確認され、機能性表示食品を開発するためにSR(システマティック・レビュー)も作成し受理された。
作用機序はボタンボウフウ由来のクロロゲン酸がGLP-1(インスリン分泌を促進するインクレチンホルモンの一種)産生を促し、DPP-4酵素(インクレチンを分解する酵素)を阻害するGLP-1を保護することで食後の血糖上昇を抑制する。
ボタンボウフウ由来クロロゲン酸16.8mg/日を摂取するような設計の製品で「本品にはボタンボウフウ由来クロロゲン酸が含まれボタンボウフウ由来クロロゲン酸は、食後に上がる血糖値を抑える働きが報告されている」という表示が可能になるという。
茶カテキン、体重減少サポートで機能性表示
また、ビーエイチエヌの緑茶抽出物(GREEN TEA PE)は、農薬を使用していない茶葉を抽出しエキス末にしたもので、ガレート型カテキンが60%以上含まれる規格に製造されている。
ヒト臨床試験も終え、「腹部全脂肪面積の低下」「BMIの低下」「体重の減少」が確認されているという。
この素材を機能性表示食品として利用する場合は、原料として250mg/日(茶カテキン、ガレート型カテキンとして150mg/日)摂取できるようにすること。
これにより「本品には茶カテキン(ガレート型カテキンとして)が含まれる。茶カテキン(ガレート型カテキン)には、肥満気味の方のお腹周りの脂肪(内臓脂肪、皮下脂肪)を低下させ、体重の減少をサポートし、高めのBMIを低下させる機能があることが報告されています」という表示が可能になる。
これら3つの素材は高齢化社会のニーズに適合しているだけでなく、すでにSRがあるので、機能性表示食品の受理のハードルを下げることにも役立つのではないかとした。
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