インド発、 免疫・抗炎症・肝臓ケア素材
〜ifia JAPAN2022セミナー


2022年5月18日(水)〜20日(金)、東京ビッグサイトにて「ifia JAPAN 2022」が開催された。同展示会セミナーより、潟Tビンサジャパンコーポレーションの講演「インド発「 免疫・抗炎症・肝臓ケア」新製品のご紹介」を取り上げる。


苦味の王様、アンドログラフィス

インドを本社とするサビンサグループは創業34年の世界的原料メーカーである。アジア各国のさまざまな植物の原料素材を中心に、健康食品の原料として規格抽出した素材を販売している。

サビンサジャパン コーポレーションも今年で創立22年目を迎える。今回は世界的にニーズが高まっている「免疫サポート・抗炎症・肝臓ケア」に有用な3つの成分とその製品を紹介。

1つ目が免疫サポート・抗ウィルスに役立つ成分アンドログラフィスである。インドでは「苦味の王様」とも呼ばれている。

キツネノマゴ科植物で、アーユルヴェーダや漢方ではインフルエンザや風邪の症状緩和に使用され、日本では「センシンレン」という名前で使用されることがある。

免疫調整や抗炎症などの機能

アンドログラフィスの主な代謝物はジテルペノイドやフラボノイド、ポリフェノールなど。アンドログラフィス由来成分は免疫調整や抗炎症などに有用であることが報告されている。

私たちの体内にウィルスが侵入するとウィルスのスパイクタンパク質は細胞内酵素であるフーリンによって切断され、細胞への侵入感染が可能となる。

フーリンを阻害する物質には抗ウィルス作用が確認されているが、アンドログラフィスの主成分であるアンドログラフォリドは、このフーリンの働きを阻害し、ウィルスが細胞内に侵入することを阻害するメカニズムがあることが明らかになっている。

喫煙者はインフルエンザ菌による感染リスクが非喫煙者よりも高いとされている。

マウスに喫煙による炎症を誘発させた試験では、アンドログラフィス由来成分がTNF-αやIL-1βなどのサイトカインレベルを著しく低下させ、Nrf2などの抗酸化酵素の遺伝子発現を増加させて、炎症性サイトカインと酸化的損傷を抑制する可能性が示唆されているという。

イミュノスポア®、免疫に寄与

免疫調整については、サビンサグループが保有している乳酸菌「ラクトスポア®」を加熱不活性した製剤「イミュノスポア®」を紹介。

イミュノスポアはポストバイオティクスである。ポストバイオティクスとは宿主に健康上の利益をもたらす不活性した微生物及び、その成分からなる製剤を指す。



細菌や病原体の検出や貪食、破壊に関与している私たちの免疫細胞であるマクロファージがイミュノスポア®によってどのような変化を起こすのか試験分析した。

その結果、マクロファージの成熟(機能活性)、貪食能の向上、炎症性サイトカインの遺伝子発現量の低下が確認され、免疫に寄与することが分かった。

イミュノスポアの原料である乳酸菌「ラクトスポア®」は臨床研究によって安全性が確認されているだけでなく、米国FDAによって安全と認められるGRASにも認定済みである。

リヴロンガ®、肝臓ケアに

また、肝臓ケア成分として「リヴロンガ®」を紹介。「リヴロンガ®」はもともとサビンサグループで製造販売している、肝臓ケア製品であるリヴィノール®とクルクミンCコンプレックス®という2つの製品と、バイオペリン®という製品を組み合わせて開発した新製品である。

リヴィノール®の原料はマンゴスチン属の植物であるガルシニアインディカの果実で、この果実の抽出成分には肝臓サポート効果があり、肝機能の向上だけでなく内臓脂肪の減少などの効果も確認されている。

また、クルクミンCコンプレックス®は秋ウコンが原料で抗酸化・抗炎症作用が高いことが確認されている。

いずれも単体使用で肝臓に有効な成分だが、これらの相乗効果を狙い体内吸収率を高めるために黒胡椒果実の抽出物である「ピペリン」を加えることで、新製品「リヴロンガ®」が完成した。

安全性評価がなされ、GRASにも認定

「リヴロンガ®」は特に非アルコール性の脂肪肝炎NASHに有効である知見が得られているという

NASHから肝繊維化、そして肝細胞癌へ侵攻するSTMAマウスモデルを使用した試験では、「リヴロンガ®」の投与で、脂肪肝の減少・肝繊維化の減少・炎症性サイトカインTNFα発現の有意な低下など肝機能改善作用が確認できたという。

もちろん各成分も安全性評価はなされていてGRASにも認定されている。非アルコール性脂肪肝炎NASHは世界で増加傾向にあるが、米国・欧州、日本でも治療薬として承認されているものがなく、健康食品に寄せられる期待は少なくないので注目してほしいと話した。


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