現時点でGABAは機能性関与成分の届出数でNo.1素材となっている。「睡眠の質の向上」「高めの血圧の低下」「ストレスや疲労の緩和」という3つのヘルスクレームが重複して訴求できる。
いずれも比較的少量(12.3〜100mg)で機能性が発揮できること、熱や酸に強く、さまざまな食品形態に使用できる。
米の風味向上などの相乗効果
秋田銘醸が手がけた機能性表示食品である「爛漫GABA(届出番号G830)」は、γアミノ酪酸(GABA)による3つのヘルスクレームによって届出受理・製品化されている。
現在は県内外の企業へSR(システマティック・レビュー)とともに提供することで、他社の機能性表示食品開発の支援まで手がけているという。
他にも粉末の爛漫ギャバはせんべいやレトルトカレー、ビネガー飲料、クッキーなどに利用されている。特にせんべいは爛漫ギャバの添加によって米の風味向上が見られるといった相乗効果も報告されているという。
あきた機能性食品素材研究会を設立
現在、秋田県では「あきた機能性食品素材研究会」を設立し、秋田銘醸を含む県内外の企業15社と1大学によって、秋田県発のヘルスケア事業の創出と地域活性を目的に活動している。
すでに爛漫ギャバでこの研究会をリードする秋田銘醸は新たに高濃度GABA含有米糠発酵粉末「爛漫GABA」も開発。
GABA濃度が4g/100gであった従来品を10g/100gの高配合に引き上げ、これによって加工食品への添加量が低量で済み製造工程の際にハンドリングしやすいといったメリットを生み出しているという。
秋田機能性食品素材研究会としては、秋田県産の農林水産物や低利用食品に含まれる機能性成分を活用した機能性素材の開発にこれからも力を入れていきたいと話した。
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