その結果、この関与成分は構造の一部に糖を含むことやその糖のほぼ全てがグルコースであることなどが解明された。
黒酢メラノイジン、高い抗酸化作用
またその他全てのデータから、関与成分が平均分子量1,090±30Daであり、糖鎖とメラノイジンか構造から構成されることも分かり、この成分が「オリゴグルカン・メラノイジン複合体」であることが考えられた。
この成分を「黒酢メラノイジン」と命名した。この成分は分離前の黒酢濃縮粉末と比較しても3倍高い抗酸化作用を持つことも観察された。
この黒酢メラノイジンがどのように脂肪細胞分化を抑制するのかについて、その作用機序についてはまだ解明できていないが、おそらく高い抗酸化作用が関係している可能性が高いのではないか、と蓮見氏。
大量に精製する方法もすでに検討
また、大量に精製する方法についてもすでに検討が始まっているという。具体的には、黒酢100gあたりにどれくらいの関与成分が含まれているのかをより正確に測定することや、さらに動物試験とヒト臨床試験をより具体的に実施することで摂取目安量を推察することが重要だ。
この黒酢メラノイジンをより多く含む黒酢原料の開発、つまり黒酢醸造へも関与することで、黒酢メラノイジンを大量精製することが可能になるのではないか、と蓮見氏。
黒酢メラノイジンが肥満改善作用に関与するのは間違いないが、黒酢メラノイジンが多く含まれた黒酢が肥満改善に与える影響や、黒酢メラノイジンの抗酸化作用がもたらす他の機能性についても検討していきたいと話した。
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