イミダゾールジペプチドはこの乳酸によるpHの低下を抑制する。
そのため細胞機能の低下も起こりにくく、疲労を感じにくくなる・疲労回復が早くなるというメカニズムがある。
食品から摂取されたイミダゾールジペプチドは、体内で一度分解されβアラニンやヒスチジンなどのアミノ酸に変化する。
それらの物質は体内をめぐり、疲労などが起こっている筋肉や脳に届くとそこで留まりイミダゾールジペプチドを再合成し高い機能性を発揮する。
全身・目の疲労ともに有意に軽減
さらにイミダゾールジペプチドは脳関門を透過し脳内に移行する可能性も示されている。脳へ移行したカルノシンは、神経系を構成するグリア細胞に働きかけ、神経栄養因子の分泌を増強し、脳神経細胞を活性する。
すでにイミダゾールジペプチドに関するヒト臨床試験も行われている。目の疲労や全身の疲労を感じている中高年健常者20名をランダムに2群に分け、1日あたり225mgのイミダゾールジペプチドかプラセボを1ヶ月摂取してもらった。
その結果、イミダゾールジペプチド摂取群はプラセボ群と比較して全身の疲労・目の疲労ともに有意に軽減したこと分かった。
現代人の疲労を解決するキーに
また日常的に疲労を自覚している20歳以上65歳以下の健康成人に8週間、1日200mgのイミダゾールジペプチドを摂取してもらう試験を行った。
その結果、有意に疲労軽減効果が確認でき、1日200〜400mg程度の摂取で有効であることが分かった。
日本人の4人に1人は疲労で悩んでいるといわれる。疲労の中でも特に肩こりなどの肉体疲労、目の疲れなどの症状を訴える人が多いが、イミダゾールジペプチドは現代人の疲労を食で解決するキーとなる成分といえよう。
すでにイミダゾールジペプチドは機能性表示を取得しており、日本ハム鰍ナは原料の提供だけでなくSR(システマティックレビュー)データの提供もしているため活用してほしいとまとめた。
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