運動とイソフラボン併用マウス、高い骨密度維持
(独)国立健康・栄養研究所の石見佳子氏は大豆イソフラボンと運動の併用効果について報告した。
運動や栄養は、骨の代謝に影響を及ぼす。運動は骨粗鬆症の予防に有効といえるが、加齢や性ホルモンの欠乏に伴い、反応性が低下することも近年明らかになっている。
実際、閉経後の女性の骨密度を調べると、適度な運動で骨密度強化につながる反応は見られず、強度な運動でようやく微量の変化が認められる程度という。
石見氏ら研究チームは、運動に大豆イソフラボンの摂取を加えると、中高年の男女や閉経後の女性の骨の健康維持に効果的ではないかという仮説を立て実験を行なった。ちなみに、中高年の骨粗鬆症患者の20%は男性といわれる。
実験では骨粗鬆症のモデルマウスを用い、中程度の運動のみ行なうマウス群と、大豆イソフラボンの摂取と中程度の走運動の併用マウス群を比較した。
結果、週6回1日30分の運動のみ6週間続けたマウス群は、大腿骨の骨面積が増大するとともに、海綿骨の減少が抑制され、運動のみでも骨の健康にプラスの効果があることが判明した。
一方、イソフラボン併用群マウスは、大腿骨骨端部の海綿骨の減少が著しく抑制、高い骨密度を維持していることが判った。
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