Eの50倍、Cの20倍といわれる高抗酸化力。エコノミー症候群の危険性低下に貢献
ピクノジェノールはフランス海岸松の樹皮の抽出物で、カテキンなど約40種の自然物質を含みます。ビタミンEの50倍、Cの20倍といわれるほど抗酸化力が高く、 ヨーロッパでは栄養補助食品として長く愛用されています。
ピクノジェールが発見されたのは1535年。カナダで遭難にあったフランスの探検家の一行が、原住民たちから 松の皮と葉のお茶を与えられ、壊血病が治り、体力が回復したと云います。その記録をもとに、フランスのMasquelier教授が、 同じ松のサンプルを採取・分析し、ビオフラボノイドの一つである高い生理活性を示す物質を発見。その後、教授の研究を支持していた企業が「ピクノジェノール」という製品名で世に出しました。
ピクノジェノールについては、注意力欠如(ADD)や多動障害(ADHD)患者への有用性が期待されています。 ADD患者にピクノジェノールを与えたところ、集中力欠乏など症状が緩和したという報告もあります。
また、細胞培養による研究で、アルツハイマー症の要因とみられているアミロイド・ベータ・タンパクの脳への蓄積の抑制に関与することも報告されています。
さらに、エコノミー症候群の危険性低下に貢献するという報告もあります。 航空機による旅行で同じ姿勢を長時間保っていると、血流が悪くなり、血栓を作り、最悪死亡するケースがあるといわれます。
被験者169人を2グループに分け、プラシーボかピクノジェノールのどちらかを与えたところ、飛行前は両グループとも同程度だった足首の太さが、飛行後、プラシーボグループはピクノジェノールグループの2倍以上になっていたことが分かったと報告されています(University of Muenster’s Institute of Pharmaceutical Chemistry誌)。
この他、体力向上に関与することも云われています。カリフォルニア州立大学研究者グループが、運動選手24人に毎日ピクノジェノール200mgを1ヶ月間与えたところ、ランニングの持久力が21%向上したと報告しています。