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2013.11.11ルテイン

加齢黄斑変性など視覚領域に関与。欧米で、65歳以上の失明原因の第1位に

物を視覚認識する際に、重要な役割を果たすのが目の網膜の中央にある黄斑です。黄斑の色素を形成するのは、カロチノイドのルテインとゼアキサンチンです。この2つのカロチノイドは、植物に多く含まれ、光によるダメージから植物を守ります。黄斑色素は、外からの光をフィルターしますが、特に網膜内におけるフリーラジカルなどの有害分子を作る青色光から目を保護します。

黄斑色素の濃度が視力の度合いを測る目安となりますが、60歳-84歳の健常者と24歳-36歳の10人の視力と黄斑色素を比較した研究では(The Schepens研究所)、色素濃度が高いほど黄斑変性を起こす割合が低く、60歳以上でも色素濃度が高い場合は、視力が若い被験者とそれほど変わらないことが分ったと報告されています。また、色素濃度は網膜の反応と同様にレンズの透明度維持にも関わっていることが分かりました。

ルテインについては、白内障への有用性も報告されています。ハーバード大学が、1980年に女性看護婦8万人を、1986年に男性の医療関係者3万5千人を対象にした研究を実施。看護婦研究では、1980年と1984年に食生活を調べ、1992年まで追跡調査を行ったところ、1千471件の白内障が報告されました。一方、男性グループは1986年に食生活を調べ、1994年までの追跡調査の間に白内障が840件ありました。

この研究で、ルテインとゼアキサンチンを最も多く摂取したグループは最も少ないグループに比べ、白内障に罹る割合が22%低かったと報告しています。男性の場合、最も多く摂取したグループの20%と最も少ない20%を比較したところ、多いグループは罹患率が19%下がっていたといいます。

ルテインの主な供給源は緑葉野菜類など、特にブロッコリーやほうれん草、パセリ、レタス、トマト、オレンジ、にんじん、セロリ、卵などに豊富に含まれています。

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