特定非営利活動法人

HOME > 食品の機能性・学術報告 > ビール酵母

2013.11.11ビール酵母

「栄養の宝庫」と呼ばれるほど栄養素が豊富。ダイエット利用でも話題に

ビール酵母(学名:サッカロミセス・セレビシェ)は、ビールの製造過程で、アルコール発酵を行う微生物です。ビール酵母から苦味成分を除去し、乾燥粉末にしたものが「乾燥ビール酵母」で、「栄養の宝庫」と呼ばれるほど豊富な栄養素を含んでいます。

ビール酵母は、とくにたんぱく質のアミノ酸バランスに優れていますが、その他、ビタミンB1、B2、B6、B12、パンとテン酸、コリン、葉酸などのビタミン、カルシウム・マグネシウム・鉄・亜鉛・セレン・クロムなどのミネラルも豊富に含んでいます。また、食物繊維、レシチン、β-グルカン、核酸などの有用成分も多く含んでいます。

さらに、マルターゼ、ラクターゼ、アミラーゼ、リパーゼなどの消化酵素も多く含み、消化吸収率も90%と非常に高いことでも知られています。

酵母は、皮膚病の感染治療にも用いられていたことがあります。また、1910年には、鈴木梅太郎博士らがビタミンB1を発見し、脚気の予防・治療などにも有効性を発揮しました。

酵母の中でも、とくにビール酵母は、その薬効が高く評価されています。日本薬局方にも「乾燥酵母」という名称で収載されており、胃腸虚弱の改善や栄養補給に役立つ医薬品として使用されています。

ビール酵母の効用については、胃腸疾患、乳酸菌の増殖促進、便秘や高血圧の改善、感染疾患への抵抗性、抗菌・殺菌、発がん抑制などが報告されています。また、近年、ダイエット用途でも話題になっています。

最近の投稿

「食」のトピックス 2023.9.19

キノコ発酵大豆を利用した機能性食品素材の開発

「食」のトピックス 2023.9.4

21世紀はミミズが人類を救う

「食」のトピックス 2023.8.21

腸内環境のキープレイヤー「短鎖脂肪酸」がもたらす健康効果とその展望

「食」のトピックス 2023.8.10

医食同源 心と体のバランスを整える薬膳おやつ

「食」のトピックス 2023.8.3

大豆が拓く持続可能な未来

カテゴリー

ページトップへ