古くから中国に伝わる民間薬、抗菌、解熱など抗炎症に関係
半枝連は中国各地や台湾などに分布するシソ科の植物です。アルカロイドやフラボノイドを含み抗炎症、抗菌、解熱等の効果があるとされ、中国では外傷、各種感染症やがんの治療に使用されています。近年では科学的な研究も活発に行われており、以下にその一部を紹介します。
Tang らはin vitro試験において半枝蓮に含まれるフェオフォルバイドaの抗腫瘍効果を、多剤耐性化したヒト肝臓がん細胞を用いて検討し、抗ガン剤を排出してしまうタンパク質の活性を下げる事などを報告しています3)。
臨床においては、ステージ4の転移性乳ガン患者を対象に半枝蓮抽出エキスを検討した報告があります。結果、14人中3人の患者において120日以上(ひとりは700日以上)に渡り病状の安定状態を観察すことができました。また、3人の患者には腫瘍の縮小が確認されています4)。
半枝連には他にも、シソ科の植物に多く含まれるテルペノイドやフラボノイドの一種であるルテオリンが含まれており、それぞれの物質においてガン細胞に対し殺細胞活性やアポトーシス作用が認められたとの報告があります1,2,)。
1) Planta Med. 73(11):1217-1220.2007
2) Ann N Y Acad Sci. 1095:598-611. 2007
3) Pheophorbide a, an Active Component in Scutellaria barbata, Reverses P-glycoprotein-mediated Multidrug Resistance on a Human Hepatoma Cell Line R-HepG2 Cancer Biol Ther. 6(4) :504-9
4) A phase 1B dose escalation trial of Scutellaria barbata (BZL101) for patients with metastatic breast cancer. Breast Cancer Res Treat 120(1): 111-118, 2010