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2013.11.11CoQ10

日本発の生成技術。強力な抗酸化作用でフリーラジカルから防御

CoQ10は1957年、米国ウィスコンシン州の科学者、フレドリック・クレイン博士が牛の心臓のミトコンドリアからの分離に成功し、「補酵素」と呼びました。その後、1958年にCoQ10の化学構造を示したカール・フォルカー教授が、「ビタミンQ」という名称を提案。1970年代半ばには、臨床試験用のCoQ10の生成技術が日本で開発され、1980年代に入ると、CoQ10の臨床研究は盛んに行われるようになります。

CoQ10は、強力な抗酸化作用をもち、フリーラジカルによるダメージを防ぐことで知られています。その効力は、ビタミンEより優れていることが1993年に行われた研究で明らかになっています。CoQ10は、ビタミンB2、B3、B6、葉酸、パントテン酸、ビタミンCなどを摂ると、体内で生成されますが、19歳から21歳ごろがピークで、その年齢を過ぎると、徐々に体内合成能も落ちていきます。

食品では、いわし、サバ、サケ、肝、卵、豆類、米ぬか、ナッツ類、ごま油などに多く含まれますが、食物からCoQ10を摂取しても、体で吸収されるのは1-2%ほどといわれます。また、加齢やストレスなどで体内からCoQ10が消費されます。

CoQ10は、人の生命維持に欠かせないエネルギーを作り、各機能を正常にするミトコンドリアに必要なものであるといわれています。ちなみに、人間の体では心臓が最もエネルギーを必要としますが、心臓には他の器官と比べ、CoQ10が約2倍の高濃度で含まれているといわれます。心臓病患者は、CoQ10の濃度が25%ほど低いともいわれています。

1989年、重度の心臓病患者806人を調べた研究では、CoQ10の補給でかなりの効果がみられたことが報告されています。また、イタリアの研究で、CoQ10を摂取した心不全患者1,100人の80%に機能の改善がみられたといいます。さらに、1994年の研究では、患者1,700人にCoQ10を与えたところ、心不全症状がかなり改善したことが判ったとの報告もあります。

心臓病以外の疾患の有効性では、1993年デンマークで行われた乳がん患者を対象にした研究で、患者32人にCoQ10を1日90mgとその他に抗酸化剤、脂肪酸を与えたところ、6人に腫瘍の縮小が見られたことが報告されています。この他、血圧や血糖値の低下においても有用性が報告されています。

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