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2015.2.27病気が改善しない「7つの原因」

宮澤医院栄養外来担当医師/医科歯科連携診療普及協会会長 宮澤 賢史 氏

病気の改善のために、薬だけでなく、サプリメントを用いた栄養療法を取り入れる医療施設が増えている。しかし、中々改善が難しいケースも多く、その根本原因として、食事やストレス、重金属の蓄積などが指摘されている。そうした、病気の改善を妨げる「7つの原因」について宮澤医院栄養外来担当医師の宮澤賢史氏にうかがった。

宮澤 賢史(みやざわ けんし)

医師 医学博士
宮澤医院 栄養外来担当医師

(略 歴)
平成8年 東京医科大学医学部卒業
平成9年 東京医科大学病院勤務
平成13年 東京医科大学大学院卒業 医学博士取得
平成19年 IVC研究会設立
平成23年 NPO法人 高濃度ビタミンC点滴療法学会 理事長
平成24年 分子栄養学実践講座 主宰
平成25年 医科歯科連携診療普及協会 会長

(所属学会)
日本内科学会
高濃度ビタミンC点滴療法学会
医科歯科連携診療普及協会

病気が改善しない「7つの原因」

宮澤医院栄養外来担当医師
医科歯科連携診療普及協会会長 宮澤賢史 氏

— 栄養療法の状況についてお聞かせください

宮澤:私供で栄養療法を行うようになって14,5年になります。副腎疲労の患者さんが多いので、副腎の抽出物やアダプトゲン、ビタミンCによる点滴、マグネシウムや亜鉛などのミネラル系のものを使っています。

栄養療法を行っても重症の人は中々効きません。効かない原因として、「副腎疲労」「隠れた感染症」「重金属の蓄積」「消化不良」「ホルモンバランス異常」「低血糖症」「カンジタ症」の7つのことが挙げられます。

私供では栄養療法がうまくいかない人の隠れた原因を探し出し、そこにアプローチします。栄養療法のセカンドオピニオンのようなことをやっています。

— 栄養療法とともに7つの原因の改善が大切ということですね

宮澤:感染や炎症があると栄養療法も効きません。それと体内に毒があるとダメです。重金属、化学物質、有機溶剤やPCBといったものです。

例えば、歯の詰め物のアマルガムからも水銀が溶出しますので、体調が悪くなります。これを取り除く際は、水銀が蒸発しますので防護が必要です。アマルガム除去専門の歯科医は口腔内をラバーで覆って、オペのような感じでやります。

ゴーグルやマスクをつけて行う必要がありますが、このことをほとんどの歯科医師が知らないので、多くの歯科の先生は水銀のレベルが高いです。

それから魚です。マグロやクジラなどは水銀が多いです。米や水道管からの重金属の蓄積ということもあります。

まずはこうした重金属の排泄が必要ですが、8割が肝代謝なので、肝臓と腸管を整備して、それからデトックスを行います。最初にそれをしないと副作用が生じます。デトックスにはサプリメント(DMSA)や点滴、薬を使っています。

サプリメントはアメリカのものを輸入して使っています。食材では、硫黄が水銀と非常に親和性が高いので、ブロッコリーやニンニク、玉ネギといった硫黄を含む食材がお勧めです。

腸内環境の改善については乳酸菌を使っています。炎症や短鎖脂肪酸、 消化吸収マーカー、炎症マーカーなどを便検査で調べ、それに合わせてサプリメントを処方しています。乳酸菌やグルタミン、クルクミン、抗炎症サプリを症状に合わせて使うことが多いです。

— 来院される患者さんはどのような年代の方が多いですか

宮澤:若い方も年配の方もいらっしゃいます。最近は、子供の鬱、アトピー、発達傷害、不登校が多いです。また、朝起きられない、やる気がでないといったエネルギー不足の子も多いです。食事やストレスが原因かも知れませんが、やはり腸が悪いですね。

私供に来院する患者さんは2、3軒目という方が多く、そういう患者さんは腸が悪いか重金属が溜まっているか、あるいは特別な炎症が体にあるかといったケースが多いです。

そうした原因が何なのかを探すことを私はやっていますが、腸の検査では、便をアメリカの検査機関に送り、総合的に分析して腸内細菌バランスや免疫を調べてもらっています。非常に細かい検査で腸の状態がよくわかります。

腸の病気の原因は、主にストレスに食事、カンジタ感染(カビの一種)です。甘い物や加工食品を多く摂っていると腸内で過剰に増えてきます。原因がわかってしまえば、腸内環境改善はそれほど難しいことではありません。

また毛髪検査で重金属の排泄量もみています。個人差もありますが、一番重症になりやすいのは、排泄力がなくて、体に重金属が溜まっていても髪の毛からも出せないという方です。重金属を排泄する力は、遺伝子などにも左右されます。

その他、様々な検査を駆使して、体内の状況を把握する手がかりとしています。根本原因を把握し、それに応じた治療をすることで、多くの患者さんに改善が見られます。

遺伝子解析は、実用化されるようになったのはここ5,6年ですが、私が特に力を入れている分野は、子供の神経疾患や発達傷害などです。

遺伝子解析によってわかる葉酸、ビタミンb12、グルタチオンの生成および、解毒の能力が、神経の発達に関与しています。

— 重金属にしろ、やはり排泄力ということが大切ということですね

宮澤:個人差が大きくて、カンジタがあっても重金属が溜まっていても元気な人もいます。そういう人は排泄力が強いのだと思います。

体の具合が悪い原因は一人ひとり全く違いますので、それを問診と検査で根本原因を見つけて障害を取り除いていけば人間の体は治ってきます。

自然治癒を促してあげることが大事で、そのためには栄養があったほうがいいということでサプリメントを使っています。今は、人が本来もっている力を奪うものが多いですが、その障害を取り除いていくとどんなサプリメントを飲んでも効くようになります。

勉強したい方たちのために、便検査の読み方とか、病気の根本原因の見つけ方とかをセミナーで伝えています。2007年に高濃度ビタミンC点滴療法学会を立ち上げ、その頃からセミナーを行ってきましたが、一般の方にお話をするようになったのは、ここ2.3年です。今はものすごくニーズが増えています。

— ビタミンCはさまざまな疾患に有用とされていますね

宮澤:ビタミンCについては、私様々なタイプのサプリメントを試しています。

ビタミンCの摂取量については、目的によりさまざまです。壊血病、風邪、鬱、あるいは抗ガン剤として使うのかで、量と投与間隔が違ってきます。抗がん剤として使う場合は点滴で投与する必要があります。だいたい1回で50gから75g投与します。血中濃度がある一定になるまで投与量を上げていきます。

鬱病にも有効と考えています。脳はビタミンCの濃度が高いですし、鬱病の患者さんは脳脊髄中のビタミンC濃度が低いというデータもあります。

ビタミンCには摂取方法があります。点滴だと2時間で血中濃度が落ちます。ビタミンCのサプリメントの半減期も3時間半ほどです。それが落ちる前に次のビタミンCを経口摂取で1日5、6回とか、1gを分けて摂るのがいいです。風邪の場合もそれくらいがスタンダードです。

— 今、子供たちの発達傷害が増えていると聞きますが

宮澤:すごく増えています。幼児期からはじまって、小中学生になると不登校という形で出ています。重金属の蓄積、ストレス、腸内環境、食事など様々なことが原因です。

低血糖症も増えていますが、副腎疲労が原因だと思います。10代の若い子はやせ願望による栄養バランス不全、それに伴う過食が原因です。

重金属については、とくに日本人は魚を食べますので水銀が多いです。中国は火力発電所が多いですが、石炭から出る水銀が空中に浮遊して海に落ちて生物濃縮で魚に入っていきます。

重金属の排泄には、サプリメントではアルファリポ酸もありますが、自然の食材でやっていくほうがいいと思います。玉ネギ、ブロッコリー、ニンニクといった硫黄をもっている食材を摂るのがいいです。

今の人は、ホルモンのバランスも狂っていてその原因も重金属にあると思います。鉛、水銀、カドミウムというのはホルモン様物質ですから体の中に蓄積してホルモンを攪乱させます。

乳がんや子宮内膜症はそうしたことが原因だと思います。デトックスをするとホルモンバランスもすごくよくなって、妊娠する人も多いです。

重金属の排泄ではサウナなどで汗を出すこともいいです。良いミネラルを補い、悪い重金属を出すということ。そうした循環が大切です。

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