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2000.9.4第2回「JAFRA日本食品機能研究会ワークショップ」をイギリスのブリストルとケンブリッジで開催

日本食品機能研究会(JAFRA)では、9月4日(月)、5日(火)の2日間、イギリスのブリストルとケンブリッジで第2回「JAFRA日本食品機能研究会ワークショップ」(団長:日本ホリスティック医学協会会長 帯津良一博士)を開催した。これは大和薬品㈱(東京都世田谷区)などの後援によるもので、日本からの60名のはじめ欧米・アジア各国から第一線の医師、薬剤師、鍼灸師、大学教授など総計100名余が参加し、成功裡に終了した。 アメリカで開催した昨年の第1回目では「新しい領域の試みに挑戦する、若くて活気のあるアメリカの相補・代替医療」をテーマとしましたが、今回はさらに「治療における心のケア」を加えテーマを充実させた。

通常療法と相補・代替医療を結びつけたフレキシブルな医療については、チャールス皇太子もとくに力を入れておられ、これがイギリスを医療先進国といわせるところとなっている。 インテグレーテッド・メディシンが世界的に盛んになっている現在、ヒーリングやヒプノセラピー、ホメオパシー、ハーブなど、日本と相通じる伝統的な相補・代替医療の最新事情に触れたことは、参加者にとって終始得るところがあった。会場では、最前線で活躍しいている医師や学者から、最新の臨床データや研究成果が発表され、活発な質疑応答が繰り広げられた。主なプログラムは以下の通り。

癌治療に対するホリスティックアプローチ–ブリストル癌センター

Pat Turton(Director of Education and Development)
Helen Cooke(Director of Therapy)

ブリストル癌センターは過去20年に渡って癌で苦しむ人々をサポートしてきました。私達は自分達のアプローチは既存の医学の補完であると考えており、殆どの人々が既存の治療と並行して私達の堆奨するセラピーを利用しています。私達のアプローチは、癌は単に体の一臓器の病気ではなく、その人の全てのもの一即ち、心、体、そして精神に影響を与えるという理解に基づいています。

従って、これは癌治療に対する”ホリスティツク(全体的)”アプローチとして知られています。このセンターに来る人は、たいてい自身が癌を持っている人たちですが、私達は彼らの介護者や援助者も受け入れています。なぜなら、そうしたストレスのある役割もまた健康に影響を及ぽすからです。

いろいろな段階の病気の人がセンターに来ますが、プログラムに参加するには自分の世話は自分でするか、或いは介護者の助けを借りてなんとかやらなければなはせん。センターのプログラムは、2日間の予備コースと5日間の宿泊コースがあり、要望があれば延長も可能です。

私達と過ごす期間中、グループ・個人カウンセリング、精神ヒーリング、栄養学的アドバイス、芸術・音楽セラピー、マッサージ・指圧などを受けることが出来ます。また、リラクゼーション、透視、瞑想などのような自助技術を学ぶことも出来ます。

ホリスティツク治療において専門知識のある既存医療の有資格医師との考査期間を持つことも可能です。プログラムの終わりには、次回数週間か数カ月後に来るまでの間に自宅でなにをすべきかなど、個人別のプログラムを作ってもらえます。

センターは慈善団体であり、政府からはいかなる助成金も受け取っていません。資金は慈善寄付や患者の料金で維持されています。以上のようなプログラムについて詳細に説明し、質問やディスカッションの機会を持ちたいと思います。

栄養学と癌–ブリストル癌センター–における治療上の栄養学的アプローチ

Jane Sen(Nutritional Advisor to the Bristol Cancer Help Centre)

栄養学はここブリストル癌センターでは治療プログラムのなかの必須要素です。1980午にセンターが開設されたとき、栄養学が治療アプローチの基礎の一つでした。そして、人参ジュースや大量の生の野菜、それもなるペくは有機野莱などの食餌指導により、センターは有名になりました。

当時イギリスでは、新鮮な果物や野菜の消費量は非常に低く、その重要度に対する人々の認識も低いものでした。その後、総合的にみればいくらか改善され、理解も高まりつつあります。

しかし、ファストフードやレトルト食品の消費の伸びは、今なを多くの人々が栄養的に不十分な食事をしているということを意味しています。医学の専門家の問では、栄養学的な・研究に対する理解は低く、これは特に微量養素、ビタミン、ミネラル、またフィトエストログンのような栄養素において顕著です。

つまり、大量の栄養素が必要な癌患者にとって、その補助が唯一の答えかもしれないのです。ここでは、ブリストル癌センターの最近の栄養学的アプローチ、莱食主義について説明し、そのために起こりうる乳製品や動物性たんばくの不足についてもアドバイスします。センターのアプローチは、全体的に栄養摂取の価値、また愛と援助のこもった食事の治療的価値を強調することにあります。

また、ゲルソン食餌療法やマクロバイオティック食餌療法のような治療的食餌法にも触れます。人々が統合的な食事を生活の中に入れ換えることの重要性について議論し、また、あるタイプの食餌法から別のタイプの食餌法に移すための具体的なアドバイスもしたいと思います。

ホリスティック医学治療の役割と重要性

Dr.Rosy Daniel(Centre Director Medical Director BSC MBBCh)

癌治療に関する今日の医学の考え方は、初期であれ第2期であれ、腫瘍の外科手術による除去または放射線による癌の破壊、あるいは化学療法によって癌細胞の成長を抑えることのいずれかに分けられています。癌の診断がその人の全てにどう影響を与えるかということや、低下した免疫機能が健康に与える影響、またヒーリングの効果に関しては、殆ど関心は持たれていません。

実際、過剰な治療は体が持つ鋭敏な治癒カの可能性を妨げてしまいます。しかし、最近では、体の細胞は神経ペプチドを通してどのように交流することができるか、また、それが私選の感情にどのように影響するかについて、理解が高まってきています。

このメカニズムによって、瞑想、リラクゼーション、透視、音楽、イメージなどが、ヒーリングの潜在能力を開発することや、免疫力を賦活させることについて説明できるようになります。ホリスティック的な評価をとったり、専門技術やセラピーでどのように免疫機能を改善することが出来るか患者に理解させることによって、ホリスティックの医師は癌患者が病気をよりよい状態にするのを手助けすることができるのです。

精神神経免疫学のメカニズムについて議論し、免疫増能がどのように高められるかについて詳細な解釈を述べたいとと思います。”エネルギー”移動の概念について解説し、癌の進行のそれぞれの段階に適した精神ヒーリングや治療的触診を通してその効果について議論します。

また、非常に非難を受けやすいこれらの点をハイライトした、ブリストル癌センターが行った研究と、センターとWarwick大学との共同研究について、患者の病気の段階に合わせたこのアプローチの重要性を強調するために説明します。

滋養、ヒーリング、健康のための植物–歴史的考察

Dr.Anthony R Leeds

King’s College栄養学・食事療法学部の講師。1971年に医師の資格を取得し、junior medical posts終了後、ロンドンのMiddlesex病院で胃腸学におけるMRCトレーニングフェローシップを習得する。1970年と1973年の2回にわたって西アフリカへ小旅行をしたことから、栄養学に関心を持つようになり、1974年からDavid JenkinsやJohn Cummingsと働く間にさらに関心を高める。1986年に保健省の栄養学の保健所員に命ぜられる。非常勤でリピド機能不全、糖尿病、肥満症患者の診療を続けるほか、2期にわたりNutrition Society議会に従事している。また、the Research Ethics Committee of King’s College Londonの議長を務めており、農林水産省食糧省に対しても過去7年間以上にわたってアドバイスをしている。

人は農業が発展する前は、おそらく150を超える様々な種類の植物を消費していました。消費されていた植物の中には、食品としての価値は低く、むしろその薬効や健康維持効果のために消費されていたものもありました。大昔の人々は、私達のように”食用植物”や”薬用植物”として植物を捉えるのではなく、健康維持、栄養補給、ヒーリング、健康促進のために高い栄養価を維持するものとして見てきたと考えられます。

農業、定住、食物の貯蔵をするようになり、食物として消費する植物の種類は著しく減少しました。植物は、いつでもたくさ ん穫れることや貯蔵できること、またエネルギー供給などによって選ばれてきました。同時に、広範囲の植物物質がハーブや 伝統的な薬として19世紀末まで広く使用されてきました。化学や生化学の発展とそれがもたらす化学薬品の発達によって、欧米ではハーブ薬品が消えていきました。最近では、たいていの国で食物と薬をはっきりと区別して法制化しています。

ヘルスケアや薬の費用の値上がり、既存医療・代替医療に対する人々の考え方の変化、また植物中の無機質の役割に対する科学的理解が高まったことにより、将来私達はかつて先祖がしていたように、植物を食用植物や薬用植物としてではなく、滋養、ヒーリング、健靡維持のために高い栄養価を維持するものとして捉えていかなくてはならないでしょう。

食品のラベリング、合成、健康強調表示について

Dr.Anthony R Leeds

食品と食物サプリメントの登録に関する専門家であり、食品の合成・ラベリングの基準について、政府やヨーロッパ委員会に証明書を作成・提出する、いくつかの団体の代表をつとめている。イギリスやヨーロッパへの輸入製造業者に対して、調整や公的業務のアドバイスを与える会社を経営しており、また、ICI、Colgate、Sandozなどの会社と取引して、新商品の開発や食品・化粧品・薬品などのマーケティング業務を広範囲に手掛けている。

ヨーロッパでは、食品・健康食品に関する強調表示が一律でなく、国々によって多種多様であるのが現状です。一般的に、 消費者保護が強く叫ばれているために、表示に関してはより厳しくなってきています。強調表示に関するヨーロッパの法律は、おそらくアメリカのそれを模範として、近い将来制定されることになります。しかし、特定保健用食品とは異なり、広範囲なものになるでしょう。

中には、ラベルに明記することの出来ないが、明らかに健康に寄与する食品・健康食品があるので、この法律は必要なものです。すなわち、食品の効能は、食品が持つ価値を理解するという教育的有利性がある人々に対して、理不尽にその使用を制限されているわけです。食物サプリメントに関する配合上の指標は、食品栄養強化もあわせて草案の段階です。ヨーロッパの法律の利点は、輸入される商品がそれぞれの国で個々に審議されることなく、全てのマーケットヘのフリーアクセスが可能だということです。

食物サブリメントとハーブ製品は、食物であるか薬であるか分類することが難しいことがあります。伝統的な成分の中には、薬品の認定を受ける十分な証拠はないが、かと言って食品ではないと明言することも出来ないものがあります。産業界とECは、そのような製品の販売を認可するための妥協点を見出そうと努力していますが、ヨーロッパの外から入ってくる伝統的成分はこの作業が完了する前にNovel Foodsとしての認定手続きをふむようになるかもしれません。

日本における代替医療–現状と展望–

帯津 良一医学博士

1936年、埼玉県生まれ。東京大学医学部卒業後、東京大学付属病院第3外科、都立駒込病院外科部長などを歴任。昭和57年より、郷里・埼玉県川越市に帯津三敬病院を設立、同院長。日本ホリスティック協会会長。がん医療に東洋医学を取り入れた中西医(ちゅうせいい)結合の段階を経て、医療の理想であるホリスティック医学の確立を目指す。

欧米の動きにしたがうようなかたちで、日本でも代替療法の台頭がすすんでいる。これが”癒し”の復権の一つの現れであ ることはいずこの国でも同じであるが、東洋と西洋のはざまにある日本の医療にはそれなりの特殊性がある。

この現状を、ホリスティックなアプローチによるがん治療18年の歴史をもつ帯津三敬病院の現場から分析し、その将来、ひい ては日本の医療の将来を展望したい。

変性米ぬかアラビノキシラン、MGN-3(Bio Bran)の抗癌作用

Dr.Mamdooh Ghoneum

1950年、エジプト生まれ。エジプトMansoura大学で理学部修士を取得、東京大学理学部博士課程に入り、理学博士号取得。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で医学部ポストドクターをへて、同大学医学部解剖学、神経生物学教授。UCLA/DREW医科大学免疫学教授でもある。臨床免疫学会会員、放射線研究学会会員、自然免疫学会会員。ナチュラルキラー細胞とがん、ストレス、老化等の関係における研究に関しては、国際的に認められており、150以上の論文を発表している。国際産業医学、免疫学、毒物学会誌の編集委員会の委員として選ばれる。1993年にアメリカ栄養大学がん治療センターからがん研究におけるすぐれた業績により表彰される。また国際的ながん・エイズの臨床試験のチーム研究主任として積極的に研究を行っている。特にチェルノブイリの原発問題に対して、ロシアから要請があり、研究に従事している。

これまでいくつかの生体応答調節物質〔BRMs)の抗癌作用が実験されてきましたが、毒性があるためになかなかうまくいきませんでした。MGN-3は、新しいBRMで、シイタケの酵素によって変性させた米ぬか由来のアラビノキシランです。

既存の治療を受けている225人の患者に1日3gのMGN-3を投与しました。患者は、前立腺癌、乳癌、多発性骨髄腫、黒色腫を含め、その他の臓器癌等、様々な悪性腫瘍を持っていました。以下のような点から、MGN-3が強い抗癌作用を持つという結果が出ました。
1)腫瘍マーカーの早期低下
2)3~5年にわたる30人の患者の追跡調査により、再発は確認されていない。
3)末期癌患者の延命

MGN-3が持つ抗癌作用のメカニズムは実験の結果、以下のような理由によるものと考えられます。

1)NK細胞の活性(治療開始後1~2週間で起こり、治療の継続により高いレベルを維持する。)
2)T細胞とB細胞の増殖
3)サイトカイン(TNF-α、IFN-γ、IL-2、IL-12)の生産増加
4)ヒト皮膚癌の細胞系(SCC13)やその他の癌細胞などの成長抑制

結論として、MGN-3は強力なBRMで為り、持に副稗田もないので癌の免疫療法において有用であると考えられます。

心理学的介入と免疫

John Gruzelier

心理学の教授でロンドン大学インペリアルカレッジ医学校、神経科学・心療医学部 認知神経科学科長を務めている。精神分裂病、精神病傾向、精神性理学、大脳の左右機能分化、催眠療法等を含むトピックに関する科学的出版物は200冊を越える。また、神経反応や自己催眠による免疫賦活などを通したメンタルコントロールを含むストレス介入手順に関して教授するかたわら、著作も行っている。1984年の初版以来、International Journal of Psychophysiologyの編集主幹の副監修者を務めている。また、the Editorial Board of the International Journal of Clinical and Experrimental Hypnosisの メンバーで、Contemporary Hypnosisの監修者に選ばれている。

免疫システムに対して心理的な影響があることは明白にされていますが、リラクゼーショントレーニングやソーシャルサポートのような心理学的介入の、免疫に対する予防的影響に関する研究は不足しています。最初に、免疫力を脅かすようなストレスの多い生活をしている人を調査することによって、それを証明します。この中には、試験前に3週間の自己催眠コースを受けた医学生の研究が含まれています。自己催眠による介入は彼らのNK細胞とCD8サプレッサーT細胞の不全を防いだという結果が出ています。

それから、患者と介入に関する文献、特に癌関連の文献を考察し、最後に健康な免疫機能をもたらす個々人の違いについても考察します。先の自己催眠研究の結論としては、慢性肝炎ウイルスを持つ医学生と患者の両方において、行動志向で精神的に鋭敏な性格が優位にはたらくということが考えられます。心理学的介入については、さらに研究を進めるペきテーマであり、免疫機能不全の患者の免疫力を賦活させること、ストレスから免疫機能を守ること、また健康な人々の病気を予防することにおいて有望であると考えられます。

相補代替医療(CAM):イギリスのトレーニングの現状とCAM研究の将来

Dr.David Peters

以前はMarylebone Health Centreで一般医を、St.Marys Hospital医学校で講師を務める。医師かつ公認整骨療法医であり、ホメオパシー団体のメンバーも務めている。Westminster大学付属の新統合ヘルススクールで、Community Care & Primary Healthセンターの所長を務めてている。現在、この総合学科プログラムには補完医療における学士コース7つと博士コース2つの学位がある。The Working Party on Delivery Mechanismsの議長としても、医学の主流の中にいかに補完医療を関連させていくかという統合医療について、プリンスオブウェールズ財団に報告することに助力している。彼の研究における主要なテーマは、医学の主流への補完医療の適用と、患者と医者の知識を高めるためのインターネット上の健康情報システムの開発である。

イギリスでは、相補医(整骨療法医とカイロプラクター以外)は、トレーニングを受けなくても合法的に開業することが許されています。しかし、殆どの医師は自主的に何らかのトレーニングを受けています。

それでは、トレーニングのバリエーションはどのくらいあるのでしょうか?どの学位レベルまでのプログラムが存在するでしょうか?医師や看護婦(一般的に相補医療においては各自分かれたトレーニングを受けている)は、どんな種類の訓練を受けることが可能でしょうか?イギリスでは、相補医療はどの程度まで学部カリキュラムに導入されているでしょうか?今後5年間で、統合医療においてどのような発展が期待できるでしょうか?この統合は熟練の医師の手にかかっているのか、それとも相補開業医らの協力にかかっているのでしょうか?

コクランライブラリーにはも4,000を超えるトレーニングが無作為に記録されていますが、その分野は既存の医療と比較するとほとんど研究がなされていません。何故でしようか?相補開業医らは徐々に研究の必要性に気が付いており、また現在では 相補医療のトレーニングプログラムに研究スキルが含まれているものが多くあります。

研究能力はどうやって改善することが できるでしょうか?NHSの研究・発展プログラムや主なガン基金などの既存の基金は、相補医療研究者に対して、より好意 的に援助するようになってきています。アメリカの状況は、ヨーロッパやイギリスとどのような違いがあるでしょうか?

ホメオパシーのケーススタディ的考察

Dr.Yvonneke Roe

南ロンドン市内にある心療所の所長。ケンブリッジのGirton Co11ege、St.Thomas Hospital医学校で学ぷ。資格取得後はロンドンで一般医訓練スキームを行い、その後オーストラリアで1年働く。1990年にはnunhead surgwryに参加し、その後まもなく一生涯の関心は補完医療にあることを認識し、ホメオパシー習得を始める。ロンドンホメオパシー病院のコースをとり、その後オックスフォードのホメオパシー専門内科医教育グループに参加する。1998年にMFHomを取得し、現在は患者に対してオーソドックスな医療と補完治療を帝京する複合チームで働いている。

ホメオパシーとは18世紀後半のドイツ人医師Samuel Hahnemannによって始められた療法です。これは2つの原理に基づいています。

1.類病は類薬で治療
2.希釈–最低限の投与

HahnemannはCullenハーブの翻訳に努めていたが、その中にシンコナキエーネのマラリアに対する薬効特性は、肝臓へ の強壮勤果のためであると書かれていました.Hahnemannはこの説に不賛成で、その効果を研究するために少量のシン コナキニーネを自分で摂取することに決めました。彼は熱を出しましたが、余分な量を摂取するのを止めるとその熱は下が りました。Hahnemamは何人かのボランティアを使って同じことを試し、それぞれの人におこった効果を図にまとめ、処方箋 を作りました。同じような症状を持つ病にかかった人に、同じ処方襲を与えると症状は消えました。

また、彼は流行性のしょう紅熱にペラドンナを使い、めぎましい結果を得ることができました。これが、「類病は類薬で治療される。」ということです。それから彼は最低量で効果のある投与量を見つけるために、殆ど有効成分が残らないくらいまででに処方を希釈してみました。これが「希釈–最低限の投与」の原理であり、ホメオパシー療法の最も論議をよぶ局面でもあります。すなわち、処方の中に何の有効成分もないとすれば、なぜその治療に効果が出るのかという点です。ここでは、ホメオパシーによって助けられた湿疹患者のケーススタディについても発表します。

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