皮膚の多発性基底細胞がんおよび扁平上皮がんを有し、右肩に0.5㎝の赤い丘疹（皮膚表面が小さく盛り上がった状態）を確認した。生検では病変は境界がはっきりとした細胞性の腫瘤で真皮に位置していた。また、この腫瘤は中度の多型性を有する円形から紡錘形の形の細胞で構成されていた。
病変部は局所切除により摘出したが、検査により肺に転移性の細胞腫が確認された。患者はそれ以上の外科手術や化学、放射線両方を拒否し、インターネットで探し当てた修飾米ぬかアラビノキシランの摂取を開始した。肺の腫瘤は連続イメージングで着実な縮小が確認され、摂取開始34カ月後には検出不可能な大きさになった。
患者が様々な治療の選択肢をネットで探す事は珍しい事ではない。医師としては標準治療を受けないことを進める事は出来ないが、患者によるこれらの治療法の使用を医師は認識する事が重要だろう。
