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2013.11.11カテキン

抗菌・制がん作用など海外でも話題に。「食べるお茶」など飲用以外の用途でも注目

カテキン(タンニンの一種)は禄茶に含まれる渋みの成分です。0-157感染騒動の際には殺菌効果があるとされ、注目を浴びました。また緑茶生産地で知られるに静岡県ではがん罹患率が低いことが近年明らかになっていますが、こうした茶カテキンの制がん作用についても海外などで話題になっています。

現在、カテキンの生理作用としては以下のようなことが確認されています。
1)抗酸化作用、2)抗菌作用、腸内細菌の改善、3)抗う蝕作用、4)消臭作用、5)活性酸素消去作用、6)コレステロール上昇抑制作用、7)血糖上昇抑制作用、8)血圧上昇抑制作用、9)抗腫瘍作用、10)抗アレルギー作用、11)血小板凝集抑制作用、12)紫外線吸収作用–など。

高齢化社会の到来に伴い、カテキンを豊富に含むお茶は身近な健康法として、今後さらに浸透していくことが予想されます。埼玉県がんセンターでは同県の8,500人を対象にお茶による延命作用を8年間追跡調査しましたが、毎日3杯以上飲用した場合、平均死亡年齢が男性で66歳、女性で68歳でしたが、10杯以上飲用した場合は男性で70歳、女性で74歳という結果が出ました。こうした調査に基づき、同センターでは来年度より、同県茶業試験場では茶カテキンを錠剤化し、がん予防効果などの研究に乗り出す方針を発表しました。

また、飲用以外に「お茶を食べる」健康法もここ数年注目を浴びています。大森正司助教授(大妻女子大)らによる実験では、成長するにつれて高血圧になる遺伝特性を持つラットを用い、茶殻粉末を餌に混入して観測しましたが、茶殻粉末を10%与えたラットはそれ以外のラットに比べ、最高血圧が低く、中性脂肪も少ないという結果が出ました。こうした茶カテキンの多様な効用が次第に明らかになりつつありますが、長寿国日本人を支えてきた茶カテキンの役割が再認識され、本格的な機能性食品として登場する日も間近いようです。

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