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2022.2.8改正薬機法などの基礎と最新事例~健康博覧会2022セミナー

2022年2月8日~10日、東京ビックサイトにて「第40回健康博覧会」が開催された。同展示会セミナーより、弁護士法人 丸の内ソレイユ法律事務所の講演「改正薬機法など関連法規の基礎と最新事例」を取り上げる。

昨今広告規制が厳しくなっている


健康食品業界や化粧品業界において、昨今広告規制が厳しくなっている。

常にアップデートされ続ける法制を学び続けるだけでなく、NG事例についてもなぜNGになったのかを学ぶことで、自分たちの対策がしやすくなる。

健康食品関連企業がまず正しく理解すべき法律は「薬機法」である。薬機法は医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器・再生医療等製品をカバーしている。

特に注意しなければならないのが「誇大広告の禁止(第66条)」。例えば「バストアップする」や「髪の毛が生える」「痩せる」などは典型的な要注意事例である。

薬機法において誇大広告の主体は限定されず、製造業者だけでなく販売業者、広告を掲載するメディアも違反対象となり、違反した場合は刑事罰や課徴金納付命令が下るため注意が必要である。

さらに「第68条 承認前の医薬品、医療機器および、再生医療等製品の広告の禁止」では、例えば「膝の痛みを解決する」といった診断や治療・治癒・予防、体の構造や機能に影響を及ぼすものは医薬品とみなされ、対象物が医薬品でないとアウトとなる。

課徴金は売上の4.5%

もちろん特定保健用食品や、栄養機能食品、機能性表示食品には薬機法的な効果効能が表示できるが、そうでない「いわゆる健康食品」でこれらの広告規制に抵触すると、こちらもやはり刑事罰や課徴金納付命令が下される。

ちなみに課徴金は売上の4.5%と非常に大きい。最近話題になった違反事例としては「新型コロナウィルスの増殖を抑える」というもので、サプリメント販売会社の社長や社員が書類送検され刑事事件になった。

「ウイルスの増殖を抑える」は疾病の治療または予防に該当する。コロナ関連については特に行政が目を光らせているため注意が必要である。

広告代理店に丸投げも、あってはならない事例

2020年7月には、商品サイトには違反の表示がなかったが、広告代理店が作った記事広告において「肝機能改善効果」を示したものがあった。

これが「未承認医薬品」と判断され、その広告記事を作った広告代理店の社員と商品の提供元である健康食品会社の社長の両方が逮捕されたというケースもある。

広告代理店に丸投げもあってはならない事例といえる。他にアフェリエイトサイトで摘発された事例もある。

インフルエンサー(社会的影響力のある人)に広告を依頼すると効果が高いが、薬機法に関する知識がないインフルエンサーがほとんどのため、ハイリスクであることを理解すべきである。

2021年8月から課徴金制度、売り上げの3%が徴収


景品表示法については「優良誤認表示」と「有利誤認表示」が特に問題である。

簡単に言えば「表示において虚偽があってはならない」ということだが、カシミア100%と書かれている製品が実はカシミア80%だったり、国産と表示しつつ外国産だったりする事例は毎日のようにニュースに上がっている。

また「先着100人限定」と表示しながら全員を対象にしている場合や「今だけ」といって今だけではないなども景表法に違反する。

こちらも違反すると2021年8月から課徴金制度がスタートしており、売り上げの3%が徴収される。

課徴金制度に踏み切ったのは、虚偽・誇大広告の違反事例が減少しないため。行政はこれまで以上に取り締まりを強化する方向のため注意が必要だ。

さらに特定商取引法については、訪問販売・電話勧誘販売、通販など、トラブルが起こりやすい取引を対象に定められているルールで、基本的には消費者に有利になっている。

特にコロナなどの影響もあり市場を拡大しているネット通販にはどんどん厳しくなっていて、消費者が誤解しやすい「詐欺的な定期購入商法」や「送り付け商法」などが起こった場合、消費者は救済されるようになっている。

カウントダウンやセール期間表示は「煽り」行為

また昨年6月にECサイトの表示義務が代わり、今年の6月から施行されるため、場合によっては大幅なサイト改修を行う必要がある。

特に商品申し込み画面の最終ページに、①価格(送料)②支払い時期と方法 ③商品の引き渡し時期 ④申し込み期間の定め ⑤キャンセルポリシー(返品特約)は必ず表示させる義務があるため、そのあたりを今一度確認する必要がある。

また、最終申し込み画面にカウントダウン表示やセール期間などを表示することは「煽り」行為であり、問題視されている。

定期購入で初回だけ安くなり、次回以降の価格は目立たない形で小さく書いているなども違反になるため注意が必要だ。

また解約についてわかりにくいもの、最終画面で訂正できないものも違反。特定商取引法の違反の場合は業務改善だけでなく業務停止になるケースも多いため見直しが必要かどうか、各社早急にチェックをして欲しいと話した。

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