45歳よりHBe抗原+, HBe抗体-の活動型B型ウィルス肝炎であった。発熱と悪心が続くことから、1996年10月11日、Oクリニックに来院した。トランスアミナーゼ活性はGOT85, GPT74でHBs抗原55.5, AFP210であり、B型肝炎から肝がんへの移行が疑われ、精査の結果、肝臓に2ヶ所腫瘍が発見された。1996年10月20日より修飾米ぬかアラビノキシランを1日3g(1g/1回)摂取し始めた。摂取開始後3日目ごろから悪心が改善された。修飾米ぬかアラビノキシランを摂取し始めて2ヶ月後の12月20日の検査ではGOT220, GPT160, HBs抗原49.2, AFP180であった。その後、順調に推移し、体調も改善され、疲労感も和らいで来た。1997年2月27日の検査結果はGOT42, GPT46, HBs抗原35.9, AFP18であった。
<トランスアミナーゼ活性の変化・図>
修飾米ぬかアラビノキシランを摂取し始めて、3日目から悪心が改善され、熱も38℃台から37℃台に下がった。その後、食欲も増進し、気力が充実して来た。
慢性B型肝炎から肝がんへ移行した典型的な例であったが、修飾米ぬかアラビノキシランを1日3g摂取することにより、改善が認められた。トランスアミナーゼ活性は修飾米ぬかアラビノキシラン摂取開始後一時的に上昇し、その後、急激に低下し、3ヶ月後にはほぼ正常値になった。肝がんの腫瘍マーカーであるアルファフェトプロテイン(AFP)も2ヶ月後に急激に低下し、3ヶ月後には正常域に入った。またB型肝炎ウィルスの感染の程度を示すHBs抗原も徐々に低下しており、B型肝炎ウィルスも徐々に減少しつつあることがうかがわれる。このように短期間に改善が認められたことから、修飾米ぬかアラビノキシランの免疫強化作用は学術報告通り、相当強いものと考える。今後、継続して修飾米ぬかアラビノキシランを摂取することによりB型肝炎から解放され、肝がんの再発を防止することができるものと期待される。